
本日は ロールスロイス ファントム ドロップヘッドクーペ のスピーカー交換をさせていただいた作業を紹介いたします。
こちらのオーナー様はスピーカーを交換したいということでご相談にご来店いただきました。
ロールスロイスはまだ作業を行ったことがありませんでしたので、ご来店前に少し調べてみましたところ、どうやらBMWと同様のスピーカー構成ということでしたので、BMW用に紹介しておりますスピーカーを聴き比べていただき、取り付けるスピーカーをお選びいただきました。
それでは作業を紹介していきます。

ということでまずはドアから作業を始めていきたいと思います。
写真を見ていただくと少し違和感があるかと思いますが、こちらのロールスロイスは左ハンドルで、さらにドアの開き方が通常の車両とは別で、車両前方側が開き、後方側に動かす逆びらきのドアとなっております。
さすがロールスロイス、豪華な作りのドアです。ですが、デザインは意外とシンプルですね。

先程の内張を取り外すとドア内部はこのようになっております。
パッと見た感じは少し前の型のBMWに似ていますね。
そしてドア側にはスピーカーはありません。

ということでスピーカーは内張側に取り付けられています。
余談ですが、この内張はとても硬く、重たいものでした。
僕が経験した中で一番重たい内張だと思います。
どれくらい重いかと言いますと、あくまで感覚ですが、今までで一番重かった内張の2倍くらい重く感じました(^^;;

話がそれましたが、
こちらが純正で取り付けられているスピーカーになります。
こちらを交換していきますので早速取り外します。

取り外したところで新しく取り付けるブラムのスピーカーと並べてみました。
ちなみにブラムのスピーカーは最近発売された新型ではなく、旧型になります。
ちょうど入れ替わりのタイミングでしたので新旧どちらでもお選び可能な状態でした。
ですのでオーナー様に新旧どちらにされるかを相談したところ、試聴したのは旧型ということもありましたので旧型を取り付けることとなりました。

スピーカーの裏側を見るとこんな感じです。
ブラムは取り付け性も考慮してと思いますが、比較的スマートな背面となっておりますが、純正の方はしっかりと大きなマグネットが搭載されていました。

スピーカーのフレーム自体は同じ形状となっておりましたのですんなりと取り付け完了です。
ただ、ブラムのスピーカー固定ビス穴は小さいので、少し拡大加工をさせていただいております。

パッシブクロスオーバーもスピーカーの近くに両面テープで固定させていただきましたが、少し心配でしたので念のために上からスポンジテープで追加固定してドアスピーカー交換完了です。

あとは内張を組み付ければ見た目は変わらずですが、中身はブラムのスピーカーに変わっております。

お次はフロントツィーターの交換です。
ツィーターはドアではなく、車両側サイドのパネルに取り付けられています。

パネルを取り外すとこのように裏側からツィーターが取り付けられています。

パネルからツィーターを取り外すとこうなります。

取り外したツィーターは土台となるプレートに取り付けられていますが、BMWとどう形状でした。
おそらくアルミ振動板と思われますので振動板の色はシルバーですね。

土台から取り外した純正ツィーターと新しく取り付けるブラムのツィーターを並べてみました。
振動板サイズは純正の方が少し大きいように見えますが、外径はほとんど同じサイズとなっております。

先程の土台にブラムのツィーターを取り付けです。
このあとはこの土台ごとパネルに取り付けてパネルを車両に組み付ければ、

フロントツィーターの交換も完了です。
見た目は変わらずですが、こういった車両の場合は見た目が変わらない方が良いでしょうね。

先程まででフロントスピーカーの交換が終わりましたが、こちらの車はフロント以外に後部座席の横とリアトレー部分、そしてセンターにもスピーカーがありますので全て交換を行っていきます。
ということで写真は後部座席のサイドに取り付けられているスピーカーになります。
こちらもパネルに固定されていました。

こちらもフロントと同じような要領でサクッと交換です。

パネルを組み付けるとこんな感じです。
こうしてみるとツィーターの保護グリルがサイズに対して大きく感じますね。

お次はリアトレーになります。
ちなみにこちらの車両はドロップヘッドになりますのでルーフを開閉可能なオープンカーとなっております。
ということでオープン状態で車両外から撮影した写真です。
補足ですが、保護グリルが取り付けられていましたが、作業のため外した状態になります。

交換なのでまずは取り外して、

ブラムのスピーカーを取り付けです。
スピーカーの交換が終わったところで、グリルを組み付けると

こんな感じになります。
普段の状態ではスピーカーが取り付けられているかもな?といった感じですが、スピーカー自体は全く見えない状態です。

最後がダッシュボード中央にあるセンタースピーカーです。
こちらは取り付けスペースが小さいこともありますが、ツィーターなしのミッドレンジのみでした。

こちらも同じくブラムのスピーカーに入れ替えです。

こちらも最後にパネルを組み付けるとスピーカーは見えなくなります。

これで全てのスピーカー交換が完了しましたので最後に音出し確認とパッシブクロスオーバーと純正オーディオの音質調整機能を使って全体のバランスを整えさせていただきました。

といった感じで本日は ロールスロイス ファントム ドロップヘッドクーペ の全てのスピーカーをブラムに交換させていただいた作業を紹介いたしました。
作業内容はさらっと紹介させていただきましたが、実際はかなり大変でした。
というのが、パネルの組み付けなどがちょっと違うと言いますか、不思議な取り付け方をされていたり、とても頑丈に取り付けられていたりと交換したいスピーカーになかなか辿り着けませんでした(^^;;
構造としてはクセが強めですが、そのおかげで質の高さだったり、丈夫さが高まっているんだろうな、と感じました。

あとはロールスロイスのお馴染みのエンブレム、こんなに近くで見たのは初めてでした!