本日はポルシェ ９１１（９９７）のフロントスピーカーを交換させていただいた作業を紹介いたします。

こちらのオーナー様は音楽を聴いているとビビリ音がする。というお悩みでご来店いただきました。
ポルシェのこれくらいの年式の車両によくあることなのですが、スピーカーのエッジが崩壊してしまい、その結果ビビリ音になっている可能性がとても高い状態でした。
ですので改善にはスピーカーを交換する他ない状況になります。

スピーカーを交換する際には純正の正常動作するものに変えるという手もありますが、せっかく交換するのならちょっと音が良くなるスピーカーに交換したい！ということで取り付けるスピーカーの候補を紹介させていただき、お選びいただきました。

それでは作業を紹介していきます。

まずは作業前の状態です。
こちらのお車は左ハンドルでしたので今回は左側の作業を紹介していきます。
今回の車両くらいの年式からだと思うのですが、ポルシェはフロントスピーカーは３Ｗａｙ構成になっております。
ですのでスピーカー交換をする際には候補がある程度絞られてしまいます。

先程の内張を取り外すとこのようになっております。
シンプルなドア内部ですね。
強度がしっかりとある素敵なドアでした。

そしてこちらが純正のスピーカーになります。
サイズは２０cmくらいのものが取り付けられています。
スピーカーの表側にガードがついているのでちょっと見えにくいですが、やはりスピーカー振動板の周りにあるエッジ部分が崩壊しておりました。

そしてその崩壊したエッジがスピーカー下部に溜まっているという悲惨？な感じになっておりました^^;

エッジ部分があそこまで崩壊していればビビリ音の原因はエッジの崩壊で間違いないでしょうから安心して交換作業を行うことができます。
ということで先程の大きなスピーカーを取り外します。

そしてスピーカーを取り外したスペースにイタリアブランドのオーディソンのエントリークラススピーカー、プリマシリーズの１６.５cmスピーカーを取り付けです。
そのスピーカー取り付けのためにオリジナルでインナーバッフルを製作しております。
プリマシリーズには２０cmタイプもありますのでそちらを取り付けると純正スピーカーと同じようなサイズになるのでより良いのでしょうが、商品の販売形式の関係上 少しクリアしないといけない問題がありまして、その問題をクリアするとなると交換費用が少し上がってしまいますので、今回は費用面を重視して１６.５cmタイプをお選びいただきました。

ドアのウーファーを交換し終えましたので次は内張側に取り付けられているミッドレンジの交換を行なっていきます。
ということで内張を裏返した状態になります。

先程の写真では少し分かりにくかったかもしれませんが、ウーファーの右上の部分にミッドレンジが取り付けられています。

こちらも交換なのでまずは取り外します。

取り外したところで新しく取り付けるオーディソンのミッドレンジと並べてみました。
ちなみに純正は１０cmになっています。
なのでオーディソンのスピーカーも１０cmタイプを用意しております。
ただ、純正スピーカーは少し変わった形の２点止めとなっておりますが、オーディソンの方は一般的な４点止めとなっております。
このままでは固定ができないので後から少し加工をしていきます。
と、この時初めて気がついたのですが、純正スピーカーはミッドレンジのエッジも割れてしまっていました。
ウーファーほどひどくはないので崩壊まではしていなかったですが、すでにビビリ音が出ていてもおかしくない状態でした。

表側を見たのでついでに裏側も。
取り付け奥行きはほとんど同じとなっていますが、マグネットサイズが違いますね！
オーディソンの方が力強いマグネットになっております。

裏側も見終えたところで先程言っていたミッドレンジのちょっとした加工です。
４点止めのところを２点カットをして２点止めに変更しております。
これでジャスト！とまではいかないですが、固定するのには十分な状態となります。

あとは内張側も少し加工をして取り付けです。
と同時にミッドレンジ用のパッシブクロスオーバーネットワークも取り付けております。

これにてドアスピーカーの交換が完了ですので最後に内張を元に戻して、

ドアでの作業が完了です！
この時点でビビリ音の原因と思われるスピーカーの交換が終わっておりますビビりは無くなっています。

ただ、ドアスピーカーが新しく変わっておりますのでせっかくならダッシュボード上のツィーターも合わせて交換していきたいですよね。

ということでまずはダッシュボード上のスピーカーグリルを取り外します。
そうするとすぐに純正ツィーターの登場です。

まずは純正ツィーターを取り外してしまいます。
こちらの純正ツィーターは鉄の爪で挟まれている状態で固定されています。
なので取り外す際には少しだけコツが必要でした。

純正ツィーターを取り外したところで新しく取り付けるオーディソンのツィーターと比較です。
この前に実は比較する写真を撮らなければいけなかったのですが、うっかり撮り損ねてしまいました^^;
というのが、オーディソンのツィーターは純正ツィーターよりも一回り外径が大きいです。
なのでそのままでは純正位置への取り付けができません。
なので外径を削って一回り小さくし、純正とほぼ同じサイズにしております。

ほぼ同じサイズになって仕舞えばあとは純正と同様の取り付けかたでダッシュボード内に収納です。

さっきの角度では見えにくかったですが、外からガラス越しに見るとこんな感じになっております。

あとはグリルを元通りに組み付ければ見た目を変えることなくツィーターの交換も完了です！

これにてフロントスピーカー ３Ｗａｙ全ての交換が完了です！

最後に取り付けられていたケンウッドのナビに内蔵されている音質調整機能を使って全体の音を整えてから納車させていただきました。

と言った感じで本日はポルシェ ９１１（９９７）のフロント３Ｗａｙスピーカー交換作業を紹介させていただきました。


ちなみにポルシェ２０００年代のお車はどうやらスピーカーのエッジが崩壊し始めているようで、ちょくちょく同様の作業をさせていただいております。
同じようにビビリ音が出てき出した方はお気軽にご相談くださいね！

最後にちょっと雑談

ハンドルセンターにポルシェエンブレム。
かっこいいですね！