本日はホンダ フィット のフロントスピーカー交換を行なった作業を紹介いたします。

こちらのオーナー様は以前のお車の際にもスピーカー交換をさせていただき、今回はお車の乗り換えということで今までのスピーカーを新しい車両へ載せ替えとなりました。

それでは早速作業を紹介していきます。

まずは作業前のドアの状態です。
今回の型のフィットは初めての作業となります。

ということで早速ドアの内張を取り外しました。
ドア内部の感じはよく見かけるホンダ車の感じですね。

こちらが純正ドアスピーカーになります。
スピーカーもよく見かけるホンダ純正ですね。
そしてこちらの車両にはツィーターがありませんでしたのでフロントスピーカーはこちらのみとなっております。

先程のスピーカーを交換していきますので早速取り外しです。

スピーカーを取り外したところでお次に防水のために取り付けられていたシートを取り外します。
というのも、今回はサービスホール部分を塞ぐ形で制振作業を行いますし、スピーカーケーブルもドア内部に通していきますので作業をしやすいように最初に取り外してしまいます。
防水シートがなくなると急にすっきりとした見た目になりますね。

いきなりですが、スピーカー取付部の開口を大きくするためにカットします。
今回取り付けるスピーカーがフレームが少しワイドになっておりまして、ホンダの変則的な形の取り付け穴ではフレームが当たってしまって取り付けができません。
なのでフレームとの干渉を無くすため、そしてスピーカー背面部の空気の流れを良くするためにも取り付け部の穴を大きくしております。

スピーカー開口部が大きくなったところでスピーカー背面部の制振を行います。
今回は部分制振ですのでスピーカー真裏にレアルシルトを部分的に貼り付けます。

そして先程のレアルシルトの上に音の拡散と吸音効果のあるディフュージョンを貼り付ければスピーカー背面部の制振作業の完了です。

スピーカー背面部の制振が終わったところでお次にスピーカーを取り付ける鉄板部分に大きく開いている穴の部分、サービスホールを埋める形で制振を行います。
このサービスホールを埋めることでスピーカーの背面側で発生している表側とは逆の音の回り込みを抑制する効果があります。
この回り込みを抑えることで音の打ち消し合いを抑制することが出来ます。
打ち消し合いを抑制するということはエネルギーのロスが減ることになりますね。
そして音の回り込みがあると低音がボワッとした音になりやすくなり、全体的に締まりのない音になりやすくなります。
なので回り込みを抑制して締まりのある音の近づける効果もありますよ。

次はインナーバッフルの取り付けです。
オリジナルで製作したものにはなりますが、今回は以前の車両のものを再利用させていただきました。
本来なら都度新しく作ったほうが良いのですが、少しでも総額を抑えたいというオーナー様のご希望がありましたので再利用となりました。
もちろんいくら総額を抑えたいと言っても以前のインナーバッフルがダメージがあれば作り直したほうが良いです。
その点今回のインナーバッフルはまだほとんどダメージがなく、再利用しても大丈夫そうでした。

インナーバッフルの取り付けができたところでスピーカーの取り付けです。
今回はブラムのライブシリーズスピーカーを移設させていただきました。
当店ではもう一つ上のシリーズ『シグネチャー』シリーズが人気ですが、こちらのライブシリーズもブラムらしい音を鳴らしてくれますのでおすすめです。

スピーカーの取り付けが終わったところでドア鉄板側の作業が完了です。

ドアの作業が終わればあとは内張の組み付けですが、その前に内張側も制振していきます。
ということでまずは純正の状態です。
吸音のためと思われるフェルトが取り付けられていますね。

吸音フェルトがある状態では制振シートの貼り付けができませんのでまずは貼り付け部のフェルトを剥がします。
今回は部分的な制振ですので全部は取り外さず、部分的な取り外しとしております。

フェルトを剥がしたところにオーディオテクニカの制振シートを貼り付けです。

貼り付け後は吸音フェルトを元に戻して内張の制振作業も完了です。

最後に内張を組み付ければドアスピーカー交換の完了となります。

ドアスピーカーの交換が終われば次はツィーターの取り付けです。
今回はダッシュボード上に取り付けさせていただきました。
ただ、このフィットのダッシュボード形状はツィーターを取り付けるのには悩ましい形状で、ちょうど良さげな場所が少なかったです。
なのでちょっとスピーカーケーブルは見えてしまいますがこちらへの取り付けをさせていただきました。
パネルへの穴開けなど行えばケーブルの見えない取り付けやもう少し違った場所への取り付けもできるのですが、今回はオーナー様が次の乗り換えの際に戻しやすさを気にされていましたので出来るだけダメージのない取り付けを考えてこのようになりました。

と言った感じでスピーカー交換作業が全て完了しましたので最後に取り付けられていたナビゲーションに内蔵されている音質調整機能を使って全体の音を整えてから納車させていただきました。

と言った感じで本日はホンダ フィットのフロントスピーカー交換作業の紹介でした。

納車後にオーナー様から連絡がありまして、「純正の籠ったような音から、今まで聞こえなかった音が聴きとれるまで改善し、音楽を聴くのが楽しくなりました！」と嬉しい感想をいただきました。