本日は メルセデス・ベンツ C220d のフロントドアスピーカーとセンタースピーカーを交換させていただいた作業を紹介いたします。
こちらのオーナー様は純正オーディオの音質では今ひとつ満足できず、もう少し音をよくしたいということでご相談をいただきました。
もう少し音をよくしたいとなりますとまずはスピーカー交換をおすすめさせていただいておりますので、スピーカーの試聴などしていただき、交換していくスピーカーをお選びいただきました。
ということで作業を紹介していきます。
まずはドアから作業を始めていきます。
ということで作業前の状態です。
ちなみに今回の車両はW205の後期型になりますのでミラー裏のパネルの中にはツィーターが設置されています。
先程の内張を取り外すとこのようになっております。
ツィーター取り付けパネルを取り外したところでまずはツィーターの交換から始めていきます。
ということでパネルを裏返して純正ツィーターが見える状態にします。
ツィーターを取り外します。
ちなみに爪で固定されていますので比較的簡単に取り外しが可能です。
純正ツィーターの取り外しができたところで新しく取り付けるツィーターと並べてみました。
今回はフォーカルのK2シリーズスピーカーをお選びいただきましたので、黄色の振動板のツィーターと並べております。
サイズはほとんど同じなのですが、少しだけフォーカルの方が大きくなっております。
早速フォーカルのツィーターを取り付けです。
ちなみに少しフォーカルの方が大きいので、そのままの状態では取り付けができません。
少し大きいだけなので、力技で嵌め込むことは可能ですが、あまり無理をするのも気持ち悪いのでパネルの干渉する部分をカットしてちょうど良いテンションでハマるように加工してから取り付けをしております。
先程の状態でも固定はできておりますが、念のためにスポンジテープを貼り付け2重に固定しております。
こうなればあとはパネルを車両に取り付ければひとまずはツィーターの交換が完了となります。
ツィーターの次はミッドレンジの交換を行なっていきます。
W205はミッドレンジスピーカーが内張側に固定されていますので内張を裏返します。
そうするとほぼ全面にフェルトが設置されてますね。
フェルトは邪魔になりますので一旦取り外すとドア上部にミッドレンジスピーカーが見えてきます。
まずは取り外し。
取り外した純正スピーカーと新しく取り付けるフォーカルのスピーカーを並べてみました。
ツィーターの方がフォーカルが少し大きかったですが、ミッドレンジは純正の方が少し大きいです。
というよりフォーカルが純正よりも少し小さくなっております。
サイズも違えば、固定方法も違いますのでこのままでは取り付けができません。
ということで純正と同じ固定ができるようになるプレートを取り付けてミッドレンジの取り付け準備が完了です。
ミッドレンジの取り付け準備ができればあとは取り付けです。
純正と同じ取り付け方法ができますので綺麗に設置完了です。
ちなみに今回のスピーカーはフォーカルの国内代理店ビーウィズがメルセデス用にセット組した商品『MB205KJ2』になります。
こちらのセットにはフォーカルの制振シート『BAM』が少量ですが付属します。
ですのでこのシートをスピーカーの周りに貼り付けて制振を行います。
制振シートの貼り付けまで終われば仕上げにフェルトを戻して、
内張を元通りに組み付ければドアスピーカーをフォーカルに交換完了となります!
ツィーター、ミッドレンジともに純正位置への取り付けですので見た目を変えることなくスピーカーのグレードアップができております。
ドアスピーカーの交換が終わったところでもうひと作業です。
それが、『MB205KJ2』に付属しているローパスフィルターの取り付けです。
このフィルターを取り付けるのは足元奥に設置されているサブウーファーです。
いつもはカーペットに隠れて見えないですが、フィルター設置のためカーペットを剥がし、見える状態にしております。
このサブウーファーに信号を送っているスピーカーケーブルにフィルターを割り込ませます。
サイズは小さいのでサブウーファー近くの隙間に設置です。
念の為にフィルターの上にスポンジテープを貼り付けてローパスフィルターの取り付け完了です。
あとはカーペットを元に戻してフィルター取り付け作業の完了です。
普段は見えないと言いましたが、運転席は覗き込むとサブウーファーのフチがちらっとだけ見えます。
ちなみにこちらの車両は後期型ですので運転席と助手席に1個ずつ、合計2個あります。
前期に関しては助手席の1つのみです。
そして最後の作業です。
それはセンタースピーカーの交換です。
センタースピーカーはダッシュボードの中央部分に設置されています。
カバーを取り外せばスピーカー本体が見えてきます。
センタースピーカーを取り外したところで新しく取り付けるフォーカルのセンタースピーカーと並べてみました。
ちなみにフォーカルはドアに取り付けた黄色の振動板K2とは違い、麻繊維が見えるフラックスシリーズのメルセデス専用モデル『ICC MBZ 100』になっております。
本来なら同一シリーズの方が良いのですが、K2シリーズはメルセデスのセンターには対応しておりませんので対応しているこちらを採用していただきました。
流石に専用品ですので表から見た形状はほとんど同じですね。
見てわかる違いは振動板くらいでしょうか。
裏側も似ていますが流石に違いがありますね。
少し余談ですが、K2シリーズのスピーカーがセンタースピーカーに対応しない理由は裏を見ると少しわかります。
というのが、純正も『ICC MBZ 100』もスピーカーケーブルを接続する端子部分が2個あります。そう、ダブルボイスコイル仕様です。
振動板を駆動するコイルが2個ありまして、1つが音楽用、もう1つがエマージェンシーコール用になっています。
なのでダブルボイスコイル仕様のスピーカーでないと対応できないようになっています。
仮にエマージェンシーコールは使わないからシングルボイスコイルでいいや、と音楽用だけ接続すると警告灯が付いてしまうそうですので、流石にお勧めできないですね^^;
話が少し脱線しましたが、先ほどのスピーカーをダッシュボードの中央部分に取り付けてセンタースピーカーの交換も完了となります。
仕上げにカバーを取り付ければこちらも見た目を変えることなく仕上がります。
これで全ての作業が完了しましたので最後に動作確認をし、純正オーディオに内蔵されている音質調整機能を使って全体のバランスを整えたら作業完了となります。
といった感じで本日は メルセデス・ベンツ C220d のフロントドアとセンタースピーカーをフォーカルのスピーカーに交換させていただいた作業の紹介でした。