本日は BMW M440i のフロント、センター、シート下スピーカーを交換させていただいた作業を紹介いたします。
こちらのオーナー様は当初、メールにてオーディオのご相談をいただきました。
当初はDSPの導入を検討されていたのですが、メールでやり取りをさせていただくうちにスピーカー交換の方が内容として合っているかもしれない、ということでスピーカー交換の方向でお話を進めさせていただきました。
スピーカー交換であれば実際に聴き比べていただき、決めていただくのが最適ですので、時間を見つけていただきご来店、スピーカーの聴き比べをしていただきました。
スピーカーを聴き比べていただいた結果、今回はフォーカルのスピーカーを取り付けさせていただくことに決まりましたのであとは取り付け作業です。
ということで作業を紹介いたします。
まずは作業前の状態です。
今回の車両はクーペでしたのでドアが前後方向に長いですね。
ちなみにドアのミッドレンジスピーカーはドアノブの裏側あたりにあります。
そしてミラー裏にツィーターが取り付けられている車両になります。
スピーカーグリル部分にハーマンカードンのロゴがありますので、ハーマンのサウンドオプション付きの車両となっております。
ハーマンカードンのサウンドオプション、もちろんこのオプションで満足して乗られている方も多いかと思いますが、期待してオプションを追加された方の中には「思ったほどではなかった」とスピーカー交換などのご相談をいただくことがあります。
先ほどの内張を取り外すとドア内部はこのようになっております。
ドアの大半の部分が樹脂のパネルで覆われているタイプですね。
BMWは最近このようなタイプばかりになっておりますので、BMWとしてはこちらの方式が車両を生産するのに都合が良いのだろうな、なんて感じております。
あとは、この方がドア内部に穴がなくなりますので車外の音が車内に入り込みにくくなり、車内を静かにしやすいのではないか、と考えております。
こちらが今回交換していくミッドレンジスピーカーになります。
ハーマンサウンドオプション付きですが、見た目的な違いは通常のモデルとあまりありませんね^^;
交換なのでこのあと取り外してしまいます。
そしてツィーターも交換しますのでパネルごと取り外してしまいます。
パネルごとツィーターを取り外すとこのようになります。
ということでまずはツィーターの交換から行います。
まずはパネルを裏返してツィーターが見える状態にします。
ちょっとわかりづらいですがツィーターはパネルの裏側から嵌め込むような形で取り付けられています。
ツィーターをパネルから取り外すとこのようになります。
ツィーターの振動板が白っぽいですが、金属系の振動板だから白っぽくなっております。
この金属系振動板を採用しているのはハーマンサウンドオプションだけだったと思いますので、ツィーターはハーマンらしい感じになっていますね。
せっかく取り外しましたので新しく取り付けるフォーカルのツィーターと並べてみました。
この状態ではフォーカルの方は取り付け用の耳がついていますので純正よりも一回り大きいですね。
ということで今回の取り付けでは不要な耳の部分を取り外して、実際に取り付ける状態にして並べ直しました。
これで純正とほとんど同じ大きさになります。
ほぼ同じ大きさなのであとはパネルに設置すると綺麗に純正位置におさまります。
あとはパネルをドアに取り付ければひとまずツィーターの交換が完了となります。
今までの状態でもハーマンの白っぽい振動板が透けて見えていましたので存在を感じられましたが、フォーカルの黄色もまた存在を感じやすいですね!
正直好みが分かれるかもしれないですが、ちゃんとツィーター付いていますよ!と主張してくれるのも良いなと感じます。
ツィーターが交換できましたので次はドアのミッドレンジの交換を行っていきます。
その前にドアの制振作業です。
今回は部分的な施工ですが、ミッドレンジスピーカーの周りを中心に比較的広めの範囲に貼り付けをさせていただきました。
お次はスピーカーの背面周りに吸音材の設置です。
今回の車両はスピーカー裏に穴が空いていないタイプですのでスピーカーの背面周りに貼り付けをさせていただきました。
次はスピーカーを取り付けるための土台となってもらうインナーバッフルの取り付けです。
BMWの場合は薄いものしか作れませんのでいつものMDFでは少し強度に不安があります。
なのでバーチ積層合板にて作らせていただいております。
あとはスピーカーの取り付けです。
今回はフォーカルのスピーカーですが、こちらは最近モデルチェンジした『ES 100KE』となっております。
前作モデルからフレーム形状が変わったしているのですが、印象としてはマイナーチェンジな感じですね。
とはいえ、音はちゃんと変わっておりますす、個人的には好感を持てる方向に変わっております。
仕上げにスピーカーの周りに遮音のためのスポンジを貼り付けてスピーカー交換完了です。
ドア内部での作業完了後はこのようになりました。
ちなみにパッシブクロスオーバーネットワークはドアの後方よりの部分に貼り付けさせていただきました。
あとは内張を組み付ければドアでの作業は完了なのですが、その前に内張側も制振作業を行っていきます。
ということでまずは内張を裏返します。
そうするとほぼ一面に吸音フェルトが設置されていました。
フェルトは制振作業の邪魔となりますので一旦取り外し、
部分的に制振シートの貼り付け作業をさせていただきました。
最後は外していたフェルトを再度設置して作業完了です。
最後に内張を組み付けてドアでの作業は完了となります。
スピーカーを交換しましたが、表から見えない部分での作業ですので見た目の変化はありませんね。
ツィーターに関してはどうしても透けて見えますのでそうの点は見た目が変わっております。
とはいえ、外の形状は同じなので違和感はないかと思います。
これでフロントドアスピーカーの交換が終わりましたので次にセンタースピーカーの交換を行っていきます。
まずは作業前の状態です。
ダッシュボードの真ん中にスピーカーグリルがあるのですが、モニターの裏なので普通にしているとそれほど目立ちません。
カバーを外すと早速スピーカーが見えてきます。
早速取り外しです。
ツィーターが土台の裏側から取り付けられていることもありますが、ダッシュボードに付いている状態では作業がやりにくいので取り外しました。
土台からスピーカーを取り外すとすっきりとします。
ここで少し余談的な話ですが、センタースピーカーはドアのミッドレンジと同じ口径サイズ、10cmサイズですが、ドアのスピーカーとは微妙に形状が違うスピーあkーが取り付けられています。
写真だと分かりにくいですが、フレームの外径が一回り小さいスピーカーになっています。
となるとドアと同じフォーカルの10cmはフレーム形状の関係で取り付けができません。
なので少し口径サイズが小さくなりますが80mm タイプを取り付けていきます。
スピーカーだけの状態では固定方法が違いますので専用のプレートを取り付けて純正スピーカーと同様の取り付けができるようにします。
同じ形状になればあとは取り付けだけです。
ちなみにツィーターはドアのものと同じですのでドアの時と同様に不要なパーツを取り外して固定しております。
土台ごと車両に取り付ければこんな感じで鮮やかに取り付け完了です!
鮮やかに、とはいってもカバーを取り付けてしまうと見えなくなってしまいますが^^;
これでセンタースピーカーの交換も完了です!
最後はシート下のウーファーです。
こちらがシート下にあるウーファーのカバーになります。
カバー自体はシート下を覗き込んだりすれば見えるのですが、カバーを外して交換をしようとするとシートが邪魔で作業ができません。
ということで運転席、助手席を一時的に取り外して作業が出来るようにしております。
先ほどのカバーを取り外すと早速ウーファーが見えてきます。
先ほどの状態でも交換はできるかもしれないですが、なかなかやりづらいのでウーファーが取り付けられている土台ごと車両から取り外します。
車両から取り外したウーファーユニットはこんな感じになっております。
まずはウーファーを交換するために土台とウーファーを分離させます。
せっかくなので新しく取り付けるフォーカルのウーファーと並べてみました。
フォーカルのものはBMW専用に作られていますのでビスの固定位置からフレーム外径サイズ、ケーブルを接続する端子部と同じ感じで作られています。
ちなみに裏側はこんな感じです。
小さなところを見ればもちろん違いますが、おおまかな雰囲気は同じですね。
軽く見比べたところでフォーカルのウーファーを取り付け土台にドッキングです。
あとは土台ごと車両に再設置です。
ドアやセンタースピーカーのような彩りはありませんのでぱっと見は純正と変わりない感じになってしまいました^^;
もちろん音は違ってますよ!
最後はカバーを取り付けてシートを固定すればシート下ウーファーの交換も完了です!
これで今回ご依頼の作業は全て完了となりました。
最後に接続などの確認を行いつつ、フロントドアのパッシブクロスオーバーや純正オーディオに内蔵されてる音質調整機能などを使い全体のバランスを整えて完成です。
といった感じで本日は BMW M440i のフロントドアスピーカー、ダッシュボードにあるセンタースピーカー、運転席・助手席下にあるウーファーの交換作業を紹介させていただきました。