ブログ

本日は日産 セレナ ルキシオン の静音作業をさせていただいた作業を紹介いたします。

こちらのオーナー様はお車を乗り換えられたとのことで、今回はまず車内を静かにしたい、ロードノイズを静かにしたい!ということで静音作業のご依頼をいただきました。

せっかくやるなら色々と、ということで気がつけばほぼ車まるごと静音作業をさせていただくことになりました。

ということで作業を紹介していきます。

日産セレナルキシオンのボンネット

まずは車外の作業から行なっていきます。
ということで最初はボンネットです。
ボンネットを開けた状態ですね。

日産セレナルキシオンのボンネット

ボンネットへの静音作業は先ほどのカバー内へ行いますので、まずはカバーを取り外して貼り付ける部分の鉄板が見えるようにします。
そして貼り付ける場所の掃除(脱脂)を行い、きれいにします。

日産セレナルキシオンのボンネットを静音作業

脱脂が終われば振動を抑制する制振シートを貼り付けです。
静音作業の基本は振動を抑えるために制振シートを貼り付けることになります。
制振シートを貼り付けることで振動の量を減らすことができるようになりますし、振動の周波数を変えることもできます。基本的には周波数が低くなる方向です。
あとは制振シートを貼り付けることで重量が増します。
物体は重量が増えることで遮音特性が高まるそうなのでそう言った効果も狙っての制振シート貼り付けです。

日産セレナルキシオンのボンネットを静音作業

そして制振シートを貼り付けた上に仕上げで吸音シートを貼り付けます。

吸音シートは中・高音を減衰させることが得意な素材です。
制振シートだけでも効果はありますが、吸音シートを貼り付けることで中・高音をより静かにすることができるようになります。

日産セレナルキシオンのボンネットを静音作業

吸音シートの貼り付けが終わればあとは元々のカバーを取り付ければボンネットへの静音作業の完了です。

日産セレナルキシオンのフロントワイパー下

ボンネットが終わったところで次にワイパー下の部分に施工を行なっていきます。
まずはワイパーを外し、その下のカバーを取り外します。

日産セレナルキシオンのフロントワイパー下

貼り付け部の鉄板が見えたところで先ほどと同様にまずは脱脂をして、次に制振シートの貼り付け、その上に吸音シートの貼り付けをさせていただきました。
ボンネットはあまり水のかからない部分なので通常の吸音シートを使用しましたが、ワイパー下の部分はしっかりと雨水が入ってくる部分になります。
なので貼り付ける吸音シートは水がかかっても大丈夫なタイプを貼り付けさせていただきました。

日産セレナルキシオンのフロントワイパー下の静音作業

吸音シートまで貼り終えたらあとはパネルを組み付け、ワイパーを取り付けたら完了です。
これでエンジンルームまわり、エンジン音に対する静音作業は完了です。

日産セレナルキシオンのフロントタイヤインナーカバー

次は引き続き車外ですが、フロントのタイヤハウスカバーへの静音作業です。
近頃はロードノイズ対策としてこちらへの施工の依頼が増えてきてますね。
こちらの場所は内側に取り付けられているカバーの裏側へシートを貼り付けていきますのでまずはカバーを外すところからスタートです。

日産セレナルキシオンのフロントタイヤインナーカバー

外したカバーがこちらです。
今回のお車はまだ新しかったので綺麗でしたが、大体のお車はこの裏側が意外と汚れています。
なので取り外したらまずは水洗いですね。
そして乾いたところで脱脂作業を行います。

日産セレナルキシオンのフロントタイヤインナーカバー

別の角度からも1枚。

日産セレナルキシオンのフロントタイヤインナーカバーに静音作業

先ほどの脱脂が終わったパネルへシートの貼り付けです。
今回はオーディオテクニカから販売されている制振と吸音が同時にできる『AT-AQ460』を貼り付けました。

日産セレナルキシオンのフロントタイヤインナーカバーに静音作業

別角度で1枚。
このシート、貼れるところに徹底的に貼り付けたくなってしまいますが、あまり貼りすぎると取り付けができなくなってしまうことがあります。
というのが、このカバーと車体鉄板部のクリアランスが少ない場所があります。
そこにある程度厚みのあるシートを貼り付けてしまうと突っ張ってうまい具合にカバーが取り付けできない。ということになってしまうのです。
なので貼ってはいけない部分を見極めながら貼りこんでいく必要があります。

日産セレナルキシオンのフロントタイヤインナーカバーに静音作業

気をつけながら貼り付けたものの、少し突っ張る部分がありました。
ですが、取り付けができないほどの致命的な突っ張りではなかったので無事取り付け完了です。

あとはタイヤを取り付けて、ジャッキから下ろせばフロントのタイヤハウス静音の完了です。

日産セレナルキシオンのリアタイヤハウス静音作業

フロントのタイヤハウスを静音したので次はやはりリアです。
とういことでタイヤを外した状態のリアタイヤハウスです。

日産セレナルキシオンのリアタイヤハウス静音作業

まずはインナーカバーの取り外しです。
ただ、リアの方は通常の樹脂ではなく、繊維質(?)な感じの素材です。
この素材は制振シートなどと相性が悪く、きちんとくっついてくれません。
なのでリアの方は車体の方へシートを貼り付けていきます。

日産セレナルキシオンのリアタイヤハウス静音作業

貼り付けを行った素材はフロントで使ったものと同じものです。
それをカバーで隠れる範囲で貼り付けております。
車体側もカバーに貼り付ける時と同様で、全部にびっしりと貼り付けてしまうとカバーが綺麗に取り付けできなくなることがありますので干渉しそうなところを避けて貼り付けております。

これで車外で行う静音作業は完了しましたので次からは車内の施工を行なっていきます。

日産セレナルキシオンのフロア静音作業

ということでいきなりですが、シートを下ろしてパネルを外し、フロアの鉄板が見える状態まで内装をバラしていきます。
この時、車内はすっきりとするのですが、工場内がシートや外したパネル類でいっぱいになっています^^;

日産セレナルキシオンのフロア静音作業

フロア鉄板が見えるようになった状態でここからは車両前方部より制振シートを貼り付けていきます。
こちらは運転席の足元ですね。

日産セレナルキシオンのフロア静音作業

制振シートを貼り付けるとこのようになります。
今回は静音効果を高めるためにサイレントコートの最上位制振シート、多層モデルの制振シート貼り付けております。

日産セレナルキシオンのフロア静音作業

どんどん後ろに向かって貼り付けていきましょう。
こちらは2列目の足元になる部分です。

日産セレナルキシオンのフロア静音作業

貼り終えるとこのようになります。
白色からシルバーなので色の違いがない分わかりにくいかもですが、トランク付近まで貼り終えてます。

後ろまで貼り終えました。
この時、前から後ろまでフロアがシルバーになっています。
貼り付けると支障があるところもありますので全面びっしりとはいきませんが、貼り付け可能なところはしっかりと貼り付けております。

日産セレナルキシオンのフロア静音作業

後ろから前まで見るとこんな感じに制振シート仕上がってます!

日産セレナルキシオンのフロアを静音作業

フロアへの制振シート貼り付けが終わったところで次は遮音シートを貼り付けていきます。
いつもはサイレントコートの遮音シートを使用するのですが、最近欠品が続いておりますので今回はドクターアルテックスの遮音シートを採用しました。
ということでこちらも車両前方から順番に貼り付けていきます。

日産セレナルキシオンのフロアを静音作業

運転席、助手席は純正からスポンジのような素材の遮音材(?)が設置されていましたのでそちらを元に戻し、後席用のエアコンダクトも取り付け直します。

日産セレナルキシオンのフロアを静音作業

後ろまで遮音シートを貼り終えたところでこのように仕上がりました。

日産セレナルキシオンのトランクを静音作業

トランクもこのように仕上げております。

日産セレナルキシオンのトランクを静音作業

トランクには純正で遮音ゴムシートのようなものが設置されていましたのでこちらも元通りに設置しました。

日産セレナルキシオンのトランクを静音作業

最後にトランクのカーペットを取り付けて完了です。
あとは写真を撮り損ねましたが、前方部分もカーペットを元通りに設置して下面(フロア)の静音作業が完了です。

日産セレナルキシオンのルーフを静音作業

フロアが終わったところで次は上、ルーフの静音作業を行なっていきます。
余談ですが、ルーフへの施工は最後まで悩まれていましたが、最終的にルーフまで施工することになりました。
まずはルーフの内装を外して車両の外に出します。
ルーフのパネルは軽いので持ち上げること自体は簡単なのですが、ミニバンのルーフパネルは大きいので少し取り扱いが難しいです。

日産セレナルキシオンのルーフを静音作業

ルーフパネルを下ろしたあとは剥き出しになった鉄板部へ制振シートの貼り付けです。
ちなみにルーフへの制振シートはオーディオテクニカの『AT-AQ350』を使用しました。
制振シートは厚みがあり、重さがあるものの方が効果が高い傾向にあります。
ただ、ミニバンのような背の高い車両のルーフに重たいものがると走行時、カーブなどでロール(横揺れ)が大きくなります。
ということで走行性も考慮して効果は出来るだけ落とさずに軽量化しているモデル『AT-AQ350』を選ばせていただきました。

日産セレナルキシオンのルーフを静音作業

先ほど制振した上に今度は吸音シートを貼り付けていきます。
ルーフに吸音シートを貼り付けると断熱効果が高まるので夏場のルーフから降りてくる熱気が軽減されます。
吸音シートを貼り付けることで静かにすることはもちろんですが、せっかくなら快適性を向上させたいので今回はただの吸音シートではなく、遮熱・断熱効果のあるオーディオテクニカの『AT-AQ490』を採用しました。
これでルーフへの静音施工は完了です。

日産セレナルキシオンのルーフを静音作業

あとはルーフパネエを組み付けるだけなのですが、その前に配線をすっきりさせます。
純正の状態では配線はルーフパネルの方に貼り付けられていました。
ただ、外す時はそれでも良かったのですが、取り付ける際にパネルを支えながら配線を貼り付けるのはかなり困難な作業になってしまいます。
なので前もって鉄板の方にケーブルを貼り付けさせていただきました。
これでかなりルーフパネルの設置がやりやすくなります。

日産セレナルキシオンのルーフを静音作業

あとはパネルをルーフに取り付けて綺麗に元通りです。

日産セレナルキシオンのリアタイヤハウスを静音作業

ルーフまで静音作業が終わったところで最後の箇所になります。
最後はリアタイヤハウスからその上部のサイドパネルになります。

日産セレナルキシオンのリアタイヤハウスを静音作業

貼り付け後はこのような感じです。
タイヤハウスに関しては車外側から施工しておりますので鉄板の薄い箇所への貼り付け、どちらかといえばサイドパネルの方をメインに貼り付けさせていただきました。

日産セレナルキシオンのリアタイヤハウスを静音作業

制振シートの上には純正の遮音材の再設置でこちらも完了です。

これにて今回ご依頼いただきました静音作業、
ボンネット、ワイパー下部分、タイヤハウス前後、フロア、トランク、ルーフ、リアサイドパネル が全て完了となりました。

最後に取り外していたパネルやシートを全て取り付けて完了です。
なのですが、このパネル取り付けが地味に大変だったりします^^;
というのが、制振シートくらいの厚みなら貼り付けての支障はほとんどないのですが、その上に遮音シートも貼り付けるとやはり厚みが増えすぎて思ったようにパネルが付かないことがあります・・・
もちろんそのことは考慮しつつ貼っていますが、最終的には組み付けながら調整する必要はあったりしますね。

といった感じで本日は 日産 セレナ ルキシオン の色々な部分を静音作業させていただいた内容を紹介させていただきました。
実はオーディオの取り付けも同時にご依頼いただいておりましたが、そちらも紹介しているととても長くなってしまいそうでしたのでひとまずは静音作業のみの紹介です。
次にオーディオ取り付けを紹介してきます。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加