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本日は レクサス RX500h のフロントスピーカーの交換とトランクにアンプ内蔵DSPを取り付けさせていただいた作業を紹介いたします。

こちらのオーナー様は当初、レクサスの純正オーディオの音質が今ひとつで、特に低音がブーミーな感じが気になる。ということで、軽い感じでご相談にお越しいただきました。
もしかしたらすぐに乗り換えをしてしまうかもしれないからとりあえず低音部だけどうにか改善できればいいな。ということで内容的には抑えめで低音のブーミーさを解決する方向でお見積りをさせていただきましたが、お見積りの内容を見られた翌日ごろには「せっかくならもう少しやりたいな」となり、改めてご希望に沿った内容の見積もりをさせていただきました。
といった感じで何度か見積もりをさせていただくうちにかなり本格的な内容となり、ご依頼をいただきました。

それでは作業を紹介していきます。

レクサスRX500hのフロントドア内張

まずはフロントドアのスピーカー交換から作業を行っていきます。
ということで作業前の状態です。
オーディオと関係ないですが、RXのドア開閉はスイッチ式になっていました。
外側もドアノブ内側にスイッチがあり、そのスイッチを押すとモーターが作動しドアが開きます。
車内側もドア中央付近にあるシルバーのレバーを押すとモーターが作動してドアが開くようになっていました。
スイッチ式は慣れると楽な面もありましたが、慣れるまでいちいち戸惑ってしまいました^^;

レクサスRX500hのフロントドア内部

先ほどの内張を取り外すとこのようになっております。
シンプルな見た目となっておりますね。
近頃のトヨタ車と同じようにサービスホールは樹脂パネルで塞がれているタイプですね。
白色のボディに白色のパネルなので余計にシンプルに見えるのかもしれないですね。

レクサスRX500hのフロントドアスピーカー

こちらが今回交換していくスピーカーです。
レクサスのカタログ状は8×9インチのオーバルタイプとなっておりますが、土台はオーバル型で振動板は丸型になっていました。
そしてサイズは約20cmといった感じでした。
形状的には今のクラウンに取り付けられているものと同じになるかと思います。

レクサスRX500hのフロントドアスピーカーを取り外し

先ほどのスピーカーを交換なのでまずは取り外します。
すっきりとしたところでここからは新しいスピーカーを取り付ける準備を行っていきます。

レクサスRX500hのフロントドアのアウターパネルを制振

まずはスピーカー背面部の鉄板に対して制振作業を行っていきます。
当初はドアの制振も軽めでいいよ。ということだったのですが、システムが本格的になっておりましたし、外への音漏れについても気にされておられましたのでスピーカーの背面部については全面に制振シートを貼り付けさせていただくようにさせていただきました。

レクサスRX500hのフロントドアのアウターパネルを制振

貼り付け後はこのようになっております。
どうしてもドア内部の鉄板ですので全体像は見えにくいですが^^;

レクサスRX500hのフロントドアのアウターパネルを制振

スピーカーの真裏もこんな感じになっております。
まずは制振シートを全面に貼り付けましたので次に吸音シートを貼り付けていきます。

レクサスRX500hのフロントドアのアウターパネルを制振

まずはスピーカーの真裏です。
吸音と言っておきながらスピーカー真裏は吸音より拡散の効果があるレアルシルトのディフュージョンを貼り付けております。
そしてスピーカーホール下部に少し見える黒いところが吸音シートになります。

レクサスRX500hのフロントドアのアウターパネルを制振

そしてドア後方の部分に吸音シートを多めに貼り付けさせていただきました。
こちらの吸音シートは通常メニューではなく、オプションで採用させていただいた内容になります。
これでドア内部、スピーカー背面部の鉄板に対しての制振作業が完了となります。

レクサスRX500hのフロントドアに取り付ける積層合板製インナーバッフル

次にスピーカー取り付け部の制振を行いたいですが、その前にインナーバッフルを作ります。
今回はより強度のあるものを!というご希望でしたのでアルミ製のものを検討したのですが、RXのドアに対応しているものがまだないということでアルミ製は断念しました。
外注で1ペア制作してもらう案もありましたが、意外と値が張ってしまいこちらも断念・・・
ということで少しでも強度を稼ぐためにいつものMDFではなく積層合板で作らせていただくことになりました。
積層合板といえばバーチを使うことが多いですが、事前のお話の際に言われていた好みを考慮して今回はシナとアピトンの複合積層合板を使用させていただきました。

レクサスRX500hのフロントドアに取り付ける積層合板製インナーバッフルを取り付け

仕上げに防水と制振効果のある塗料を塗り黒色になっております。
そしてガッチリ固定も完了です!

レクサスRX500hのフロントドア内部にスピーカーケーブルを通線

続いてスピーカーケーブルもドア内部に通しておきます。
今回は控えめでオーディオテクニカのAT-RS110を採用していただきました。

レクサスRX500hのフロントドアを制振

ここまで準備をしていよいよスピーカー取り付け鉄板部の制振です。
こちらも全面に対して施工をさせていただきました。
結果として真っ青ですね。

レクサスRX500hのフロントドア内張を制振

続けて内張も制振を行っていきます。
ということでまずは作業前の状態です。
純正の状態で吸音のフェルトが設置されていました。

レクサスRX500hのフロントドア内張を制振

吸音フェルトあって困るものではないですし、せっかくあるものを取っ払うのももったいないので使っていきます。
とはいえ、そのままでは作業の邪魔になりますので一旦どかしております。

レクサスRX500hのフロントドア内張を制振

スピーカー背面部、スピーカー取り付け部と全面に対して制振を行っておりましたが、さすがに内張も行うとどんどん金額が上がってしまいますので内張は控えめで部分的な制振とさせていただきました。

レクサスRX500hのフロントドア内張を制振

最後にフェルトを戻してさらに少しですが吸音シートを追加させていただいております。

ちなみにドア制振のおすすめ施工箇所ですが、基本的には一番はスピーカー取り付け部の鉄板となります。
どこか一箇所だけ行うならこちらですし、やるなら全面がおすすめとなります。
次は僅差ですが内張がおすすめです。
そして最後はスピーカー背面部の鉄板となります。
今回は上記のおすすめとは違いスピーカー取り付け部とスピーカー背面部を重視させていただきました。
理由としては少しでも車外への音漏れを減らす目的となっております。
ですので、上記でおすすめの順番をお伝えしましたが結局はケースバイケース、お好みや状況によりけりとなっております。
ドア制振を依頼したいけどもどのようにしたら良いのかわからない。と言った方はご相談いただければご要望や状況などを考慮してどのようにしたら良いかを相談させていただきますよ!

レクサスRX500hのフロントドアブラックスマトリックスのスピーカーを取り付け

内張の制振作業まで終わったところでいよいよスピーカーの取り付けです。
今回はドイツのブランド ブラックスのフラッグシップシリーズ マトリックスシリーズのフェイズプラグタイプの『ML6P』を取り付けさせていただきました。
ちなみに、インナーバッフルでアルミ製物を採用を見送りましたので変わりといった感じでフレーム強度を上げるためにサポートリングの『MR6』を採用していただきました。

ちなみにマトリックスシリーズの16cmウーファーは2種類ありまして、今回のフェイズプラグタイプとセンターキャップタイプがあります。
どちらもマトリックスシリーズらしく厚みのある音を奏でてくれますが、両者を比べるとフェイズプラグタイプが中高音タイプ。センターキャップタイプが低音タイプとなっております。
なので分厚い低音がお好みの方はセンターキャップタイプの『ML6D』もおすすめですよ!

レクサスRX500hのフロントドアブラックスマトリックスのスピーカーを取り付け

スピーカー取り付け後はスピーカーの周りに遮音のためのスポンジテープを貼り付けて完成です!
ちなみに今回は当店の視聴スピーカーにあるブラックス グラフィックシリーズをお聞きになられて、さらに上のモデルのマトリックスシリーズをお選びいただきました。

レクサスRX500hのフロントドアブラックスマトリックスのスピーカーを取り付け

スピーカー交換後のドアはこのように仕上がりました。
あとは内張を元通りに組み付ければ、

レクサスRX500hのフロントドアブラックスマトリックスのスピーカーを取り付け

ドアスピーカーの交換作業完了となります。

レクサスRX500hのダッシュボード上のミッドレンジスピーカー

ドアスピーカーの次はダッシュボード上に取り付けられているミッドレンジスピーカーを交換していきます。
ということでカバーを外してスピーカーが見える状態にしました。

レクサスRX500hのダッシュボード上にブラックスマトリックスのミッドレンジスピーカーを取り付け

間の写真がありませんが、ブラックス マトリックス 『ML2』を取り付けさせていただきました。
こちらは54mm振動板のドーム型ミッドレンジとなっております。
大きな振動板ですが、写真で見るとツィーターっぽい感じに見えますね。

ちなみにマトリックスシリーズはミッドレンジも2種類あります。
今回のドーム型タイプの『ML2』とコーン型の『ML3』となっております。
どちらも中音を担当するスピーカーですが、ざっくりと違いとお伝えすると『ML2』が中音から高音に向かって意識されたタイプ。『ML3』が中音から低音に向かって意識されたタイプ。といった感じになります。

なのでこれまたざっくりとした表現ですが、『ML2』と『ML6P』を組み合わせると中高音を意識したタイプ。
『ML3』と『ML6D』を組み合わせると低音を意識したタイプ。といった感じになります。
もちろんどちらの組み合わせも良い音をしますし、入れ替えたタイプの組み合わせもありかと思います。
比べると上記のような感じ。といった感じです。

レクサスRX500hのAピラー

最後にツィーターの取り付けですが、今回はピラーを加工してツィーター取り付けマウントを作っていきます。
ということでまずは取り外したピラーです。

レクサスRX500hのAピラー

表面に黒色の生地が貼り付けてありましたので剥がして、表面を削ってパテの付きをよくします。
この状態から車両にピラーを取り付けて、ツィーターの取り付け高さや角度を吟味します。

レクサスRX500hのAピラーを加工してツィーター取り付け

ツィーターの取り付け高さ、角度が決まればあとはパテを使って形状を作っていきます。
今回は左のパテを盛り付けただけ、右の削った状態。という中途半端な写真を撮ってみました。
このあとも削って、パテを盛って、また削って、という作業を行い形を仕上げていきます。

レクサスRX500hのAピラーを加工してツィーター取り付け

そして出来上がったものがこちらになります。
すっきりと自然な形状で作ることができたかと思います。
仕上げは純正と同じ黒色の生地を貼り付けさせていただきました。

レクサスRX500hのAピラーを加工してツィーター取り付け

ちなみに左側はこんな感じで見えます。
余談ですが、僕は自然な形状で作らせていただくことが好きですので基本は自然な形状で作らせていただいております。
以前加工をさせていただいたお客様が自然な仕上がりにとても満足していただきました。
ですが、後日助手席にご友人を乗せられた際に「純正パーツでこんなのもあるんだね」と言われてワンオフで制作してもらったのに純正品と勘違いされてちょっと寂しかった。なんてことを言われたこともあります(^^;;

ピラーを加工依頼される方の中にはアピールをしたい方もおられますので、そういった方には自然な形状は物足りないのかもしれないですね・・・

少し話がそれましたが、これでフロントスピーカーをブラックス マトリックス の3Wayに交換完了です。

レクサスRX500hのトランク下部にDSPとアンプを取り付け

スピーカーの交換が終わったところで次にトランクにアンプ内蔵DSPを取り付けていきます。
今回取り付けたのは当店で初めて施工させていただきます アークオーディオ の『BLACKBiRD』です。
いつものようにヘリックスやオーディソンのDSPも紹介させていただきましたが、オーナー様が以前アークオーディオのアンプを取り付けて好みだった。ということで今回はアークオーディオを取り付けてみたい!となりました。

こちらの『BLACKBiRD』初めて使用しましたのでかなり戸惑いましたし、少し癖もあります。ですが、音質がよく、今後はおすすめアンプ内蔵DSPのリストに追加しようと思います!

ちなみにRX のトランク下部は小物入れなどあります。
その小物入れトレーを取り除くと意外と空間がありまして、今回はできるだけ見えないように取り付けてほしい!というご要望もありましたのトランク下部の小物入れの更に下部に取り付けをさせていただきました。
綺麗に収まりましたので小物入れトレーも取り付けできますし、全く見えない取り付けができました。

レクサスRX500hのトランク下部にDSPとアンプを取り付け

近寄ってみるとこんな感じです。
ちなみに『BLACKBiRD』は8チャンネルアンプを内蔵しておりますので外部アンプは基本不要です。
ですが、今回は追加でアークオーディオの2チャンネルアンプを取り付けさせていただきました。
というのが、以前の車両で使われていたものをオーナー様が保管されていたこと、そしてサブウーファーも追加で取り付けさせていただきますのでサブウーファー用として取り付けております。

レクサスRX500hのトランクにサブウーファーの取り付け

そのサブウーファーがこちらです。
こちらは以前使われていた物をボックスごと再取り付けです。

レクサスRX500hのフロント部にDSPのリモコン取り付け

そして最後にDSPのコントローラーをフロントの小物入れ付近に取り付けさせていただきました。
本体だけで取り付けると不安定でしたので裏側にマウントを取り付けて安定するように取り付けております。

これで今回ご依頼いただきました作業は全て完了となります。

最後に今回取り付けさせていただいたアークオーディオのDSP『BLACKBiRD』をパソコンと接続し、音の調整を行なって仕上げさせていただきました。
ちなみに調整作業、調整ソフトに不慣れということもあり、かなり苦戦しました^^;

今回はオーナー様のご希望で車両外観の写真掲載は行いませんが、レクサス RX500h のフロントスピーカーをブラックス マトリックスの3Wayに交換し、トランク下部にアークオーディオのアンプ内蔵DSP『BLACKBiRD』とアークオーディオの2チャンネルアンプを取り付けさせていただいた作業を紹介いたしました。

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