カーオーディオ基礎講座 第17回

こちらのページではカーオーディオ基礎講座といった形でカーオーディオの基礎知識や用語解説などを行っております。
カーオーディオは専門用語が多く、分かりにくいことが多いと思います。
そういった分かりにくいことや、これからカーオーディオを始めようと思っておられる方が疑問に思うことなどを出来るだけ分かりやすくお伝えしていこうと思っています。
分かりやすくお伝えすることを目指していますので厳密にはちょっと違うところもあるかと思いますが、まずは大きなイメージをつかんでいただきたいと思っておりますので、そういう気持ちで見ていただけたら幸いです。

それでは早速始めていきましょう!

ドア以外の場所をデッドニングするならオススメの場所3選

フロアデッドニング

カーオーディオ基礎講座 第17回目のテーマは『デッドニング』についてです。

今回はデッドニングについてお伝えしようと思いますが、主にデッドニングと言えばスピーカーを取り付けているドアに対して行う作業です。
ですが今回はそのデッドニングをドア以外の場所に行った時に効果的な場所を3ヵ所紹介したいと思います。

ドア以外におすすめな場所3選

いきなりですが、最初にドア以外の場所でデッドニングをすると良い場所3箇所をお伝えしますと

  1. フロア
  2. ルーフ
  3. トランクフード or リアハッチ

この3箇所がドア以外の場所でデッドニングを行うと良い場所となります。

なぜこの3箇所なのか?

上記の3箇所は個人的にすごくおすすめしたい場所なのですが、何故この3箇所がオススメなのか、そしてこの3箇所をデッドニングするとどんな効果があるのか、あとはちょっとしたデメリットがありますのでそちらもお伝えしていきたいと思います。

デッドニングをおすすめする理由

まずこの3箇所をお勧めする理由なんですが、簡単に言ってしまえば音質的なところが向上するからです。
音質的なところが向上するとは言いましたが正確に言うとこの3箇所をデッドニングすると『オーディオを聴くために適した空間』に近づけることができます。

デッドニングの効果・メリット

次にこの3箇所をデッドニングした場合の具体的な効果・メリットを1箇所ずつお伝えしていきます。

フロアデッドニングのメリット

まず1箇所目のフロアです。
フロアのデッドニングとは純正カーペットを剥がした下にある鉄板部分、足元の鉄板部分に制振シートを貼り付けていくことです。
ここをデッドニングすると『低音が引き締まります』

ドアスピーカーで鳴らしてる低音は意外とフロアを共振させてしまっています。
ドアスピーカーの低音によってフロアが共振すると低音がちょっと濁ったり、響いたりします。
低音が響いてしまっている音というのは『ドンッ』と締まりのある低音が『ドーン』といった感じで聴こえている状態です。

デッドニングを行うことでフロアの共振を抑制してあげることができますので結果として『低音が引き締まる』という効果があります。

ただ理想は『ドンッ』という締まりのある低音が『ドンッ』と鳴ることなのですが、音の好みで緩い低音が好きな方もおられます。
そういった方にはフロアのデッドニングをしてしまうとせっかく心地よい緩さの低音が引き締まってしまう可能性があるので向かないかもしれません。

ですがオーディオの基本は『ドンッ』と鳴るものは『ドンッ』と鳴らして『ドーン』と鳴るものは『ドーン』と鳴らすということなので、締まりのある低音を締まりのある音で鳴らすためにもフロアのデッドニングは1つ効果的な手段です。

もちろん締まりのある低音を鳴らすためにフロアデッドニングが『全て』ではないですが、ほとんど車でフロアが共振してしまっていますのでその共振を抑制するためにもデッドニングは効果的な手段です。

ルーフデッドニングの効果・メリット

次に2箇所目のルーフです。
ルーフのデッドニングとは天井の内張りを剥がした鉄板部分に制振シートを貼り付けていくことです。
ルーフをデッドニングすることで『頭上にあるノイズ感が減ります』
ノイズが減ると言いましてもこのノイズは常に頭上に存在しているので意外と意識しにくいです。
ですがルーフのデッドニングを行うと今まであったノイズが「スッ」と無くなるので「意外と頭上にノイズがあったんだ」ということに気が付いてびっくりしたりします。

車のルーフ鉄板は軽量化の為だったりで薄く作られています。
この薄さが原因でスピーカーからは距離が離れていますが意外と共振してしまっています。
ですので制振シートを貼り付けることによって共振を抑えることができます。
もちろん共振を「ゼロ」にすることは出来ないですがやはり抑制してあげることで頭上で発生しているノイズをかなり抑制することが出来ます。

ちなみにオーディオには機材・ユニットに対し使う言葉で「S/N比」というものがあります。
これは簡単に言えばノイズ量を表す言葉なのですが、ルーフをデッドニングすることにより共振ノイズを減らすことができますので空間的なS/N比を上げることが出来ます。
空間的な「S/N比」が上がるということはオーディオを聴くための環境を整えるということになりますのですごく効果があることです。

トランクフード、リアハッチデッドニングの効果・メリット

最後に3箇所目のトランクフード・リアハッチです。
トランクフードやリアハッチのデッドニングとはトランクフードの裏側だったり、リアハッチの内張を剥がした鉄板部分に制振シートを貼り付けていくことです。
トランクフード・リアハッチをデッドニングすることで『サブウーファーから鳴る低音が引き締まります』
この効果はトランクにサブウーファーを取り付けている車両に限られてしまいまずが、トランクにサブウーファーのボックスを取り付けていたり、大型のパワードサブウーファーを取り付けている車両はサブウーファーの低音によってトランクフードやリアハッチが共振してしまっています。
フロアの時と同じになりますが、トランクフードやリアハッチが共振することによって締まりのある低音が締まりのある状態で鳴りにくくなって、緩い低音になっていることがあります。
なのでトランクフードやリアハッチをデッドニングすることにより共振を抑制することが出来ますので、結果としてトランクに取り付けているサブウーファーから鳴っている低音を締まりのある状態で鳴らしやすくなります。

トランクフードやリアハッチもフロアの時と一緒で緩い低音が好きな方にとってはもしかしたら共振を抑えることで好きな低音の鳴り方で無くなってしまう可能性はありますが、あくまで基本として締まりのある低音は締まりのある音で鳴らす、ということで考えてもらったらと思います。

上記のような効果がありますので、ドア以外の場所でデッドニングするならこの3箇所が特におすすめになります。
他にもデッドニングをした方が良い場所はありますが、効果を実感しやすい、効果が大きく出やすい場所がこの3箇所となりますのでオススメです。
ですので「ドアのデッドニングはしっかりやったぞ!」という方は次にフロア・ルーフ・トランクフードorリアハッチの3箇所をデッドニングするのもオススメです。

3箇所をデッドニングするデメリット

ここまでは効果・メリットについてお伝えしましたが、次はデメリットをお伝えしようと思います。
まず3箇所に共通して言えるデメリットは『車両重量の増加』です。

デッドニングを行うためには鉄板部に振動を抑制する制振シートを貼り付けていきます。
この制振シートは振動を抑制するために作られていますのでどうしても比重が重たいです。
ですのでこの制振シートを貼れば貼るだけ車重が重たくなっていきます。
車重が重たくなると結果として加速が悪くなったり燃費が悪化したり、ブレーキの効きが悪くなったり、ということは考えられます。

これはドアをデッドニングする際にも考えられるデメリットですが、やはりフロア全面やルーフ全面をデッドニングすると貼り付ける枚数が増えていきますので車両重量の増加がちょっと目立ってくるかと思います。

重量増加の影響を受けやすい場所

車両重量の増加で特にデメリットを感じやすいのが実はルーフです。
特にミニバンやワゴン車などの背の高い車では感じやすいのですが、車両の一番高い場所に比重の重い制振シートを複数枚貼り付けていきますので車両の重心が少し高くなってしまいます。
重心が高くなってしまうとカーブを曲がる際に車両が少しロールしやすくなります。

個人個人感じ方が違うので断言は出来ないですが、今よりも少しでもロールが増えるのが嫌だ、と言われる方はルーフのデッドニングはしない方が良いかと思います。
逆に少しくらいロールが増えるのは気にしない、という方はルーフのデッドニングも効果が大きい場所ですのでオススメです。

デメリットは重たくなるくらいです

デメリットをお伝えしますと言いましたが、基本的にはこの『車両重量の増加』そして重たくなることで加速や燃費、あとはブレーキの効きだったりが悪くなる、走行性能が少し悪くなるくらいがデメリットです。

余談的なメリットもあります

これまでは主にオーディオに関するメリットについてお伝えしてきましたが、実はオーディオ以外のところでもちょっとしたメリットがあります。
それを場所ごとにお伝えしていきます。

フロアデッドニングのちょっとしたメリット

フロアをデッドニングした場合、フロアの振動が抑制されますので、それによってわずかではありますが「ロードノイズが軽減」されます。
なので走行時に少し静かな車内環境になります。

ルーフデッドニングのちょっとしたメリット

ルーフをデッドニングした場合「雨の音が静か」になります。
この変化はかなりよくわかる違いで、雨が降っているときに街路樹などから落ちてくる雫がルーフに当たった時の音が無駄に響かなくなります。
無駄に響かなくなるだけですので音が無くなるわけではないのですが、この響が減ることによりかなり静かになったように感じます。

どれくらい静かになったように感じるかと言いますと、普通はルーフを叩く雨音が気になると思うんですけど、ルーフをデッドニングするとフロントガラスを叩く音が気になるようになります。
ルーフよりもガラスの方が気になるくらいルーフが静かになります。
もちろんルーフから全く音がしなくなるわけではないのですけが、それでもそれぐらい静かになったと感じることが出来ます。

後はデッドニングに合わせて吸音材や断熱材を貼り付けておくと夏場の車内温度の上昇が抑えられたり、冬場車内の暖房が外に逃げにくくなったりするのでエアコンの効きが良くなったりします。
これも一つもメリットになると思います。

トランクフード、リアハッチデッドニングのちょっとしたメリット

最後にトランクフード・リアハッチをデッドニングした場合「開閉音がちょっと重たく」なります。
開閉音が重たくなることがなんのメリット?となるかと思いますが^^;
開閉音がちょっと重たくなるということは分かりやすくお伝えすると『高級車」のような音になります。
なのでメリットとは言いにくいかもしれませんが、ちょっとだけ高級車のようになったという自己満足が得られることがメリットになると思います。

ドア以外の場所をデッドニングする話でした

今回はデッドニングをドア以外の場所に施工するならオススメな場所を3箇所。
そしておすすめな理由と得られる効果・メリット。あとはデメリット。
おまけとして付随して得られるオーディオとはちょっと違ったメリットをお伝えさせていただきました。

今回のようにオーディオ雑学のようなちょっとした小ネタだったり、用語解説などを行なっておりますので、少しでもタメになったなと思った方はまた次回も見ていただけると嬉しいです(^ ^)

動画もあります

文字を読み込んでいくことが苦手な方のために動画も用意しております。
動画ですが観るというより聞く感じになっております。
内容は上記の内容とほとんど同じ内容を話しております。

第16回 バイアンプとは?接続方法・メリットなど

前回お伝えした「マルチ接続」と似ている接続方法に『バイアンプ接続』があります。
その『バイアンプ接続』について「どういったものなのか」「どんなメリット・デメリットがあるのか」というところをお伝えしております。

第16回はこちら

第18回 サブウーファーからのカーオーディオ入門

いつもならカーオーディオを始めようと思われている方に1番最初にオススメしていることは『スピーカー交換』です。
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